
点字ブロックとは?
点字ブロックは、正確には「視覚障害者誘導用ブロック」といいます。視覚障害者の方々が足裏の感触で道筋がわかるように突起をつけたプレートです。
点字ブロックは黄色のものが多いですが、これは弱視者(目が見えづらい人)の方々にも容易に見分けられるようにするためです。 しかし、色覚異常の方々にとっては必ずしも黄色がもっとも見やすい色であるとは限らず、周囲の地面との明度の関係などを考慮して色を考える必要があります。
例えば、明度の低いアスファルトの地面には明度の高い色の、明度の高い色の地面には明度の低い色の点字ブロックを配置すると、誰にでも見やすくなります。 景観に考慮して地面の舗装と同じ色になってしまっている点字ブロックも多いですが、これは視覚障害者の方々は見分けづらく事故を起こしてしまう可能性もあり、問題になっています。
点字ブロックの種類
・点ブロック(点状警告ブロック)
駅のホームの端などの停止しなければいけない場所や注意しなければいけない場所に使われます。また、誘導対象施設への出入り口も表します。
・線ブロック(線状誘導ブロック)
進む方向に視覚障害者の方々を誘導するブロックです。
点字ブロックの問題点
1. 他の人々の障害となってしまう
視覚障害者の方々には便利な点字ブロックも、足腰が不自由な人や車椅子の人にとっては突起につまずきやすくなり、障害となります。 また、雨や雪の日には滑りやすくなり転倒の危険もあります。また、視覚障害者の方々の中にも邪魔だと感じる方がいるようです。
2. 見づらい点字ブロック
全国には景観に配慮して歩道と同じ色にした点字ブロックなどが見られることもありますが、これは目が弱い人には見づらく危険です。 また、時間の経過による退色や破損などで色が変わって見づらくなってしまっている点字ブロックも多いです。 点字ブロックは弱視者(目は見えるが視力が弱い人)も使うため、色にも考慮する必要があります。
3. 一般人の無理解
点字ブロックの上に自転車、看板などの物を置いたりしている人もいますが、これは視覚障害者の方々にとっては大変危険です。 また、点字ブロックの上で立ち止まるのも大変危険です。
4. 統一されていない設置方法
点字ブロックは地域や施設・時代によって大きさや色・突起が統一されていないことも多いです。これは、視覚障害者の方々にとっては非常に困ったことです。 2001年9月にJIS規格によって最も視覚障害者の方にとってわかりやすいブロックが定められましたが、それでも古い場所などでは統一されていない例が多いです。